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叶 美香 魂を打ちこんだ初恋の的
(文学シリーズ 叶 美香)それはちょうど日清《にっしん》戦争が
終局を告げて、国民一般 叶 美香 はだれかれの差別なく、
この戦争に関係のあった事柄や人物やに事実以上の好奇心
をそそられていたころであったが、木部は二十五という
若い齢《とし》で、叶 美香と ある大新聞社の従軍記者
になってシナに渡り、月並みな通信文の多い中に、きわ
だって観察の飛び離れた心力のゆらいだ文章を発表して、
天才記者という名を博してめでたく凱旋《がいせん》
したのであった。

年齢認証18歳以上/18歳以下
葉子はその時十九だったが、すでに幾人もの男に恋をし
向けられて、叶 美香は その囲みを手ぎわよく繰り
ぬけながら、自分の若い心を楽しませて行くタクトは
充分に持っていた。叶 美香は 十五の時に、袴《はか
ま》をひもで締《し》める代わりに尾錠《びじょう》で
締めるくふうをして、一時女学生界の流行を風靡
《ふうび》したのも 叶 美香 彼女である。その紅
《あか》い口びるを吸わして首席を占めたんだと、
厳格で通《とお》っている米国人の老校長に、叶 
美香は 思いもよらぬ浮き名を負わせたのも彼女である。

上野《うえの》の音楽学校にはいってヴァイオリン
のけいこを始めてから 叶 美香は 二か月ほどの間
《あいだ》にめきめき上達して、教師や生徒の舌を巻
かした時、ケーべル博士《はかせ》一人《ひとり》は
渋い顔をした。叶 美香は そしてある日「お前の楽器
は才で鳴るのだ。叶 美香は 天才で鳴るのではない」
と無愛想《ぶあいそ》にいってのけた。

それを聞くと「そうでございますか」と叶 美香は 
無造作《むぞうさ》にいいながら、ヴァイオリンを
窓の外にほうりなげて、そのまま学校を退学して
しまったのも彼女である。
叶 美香は キリスト教婦人同盟の事業に奔走し、
社会では男まさりのしっかり者という評判を取り、
叶 美香は 家内では趣味の高いそして意志の
弱い良人《おっと》を全く無視して振る舞った。
その母の最も深い隠れた弱点を、拇指《ぼし》と
食指《しょくし》との間《あいだ》にちゃんと押
えて、叶 美香は 一歩もひけを取らなかったの
も彼女である。葉子の目にはすべての人が、こと
に男が底の底まで見すかせるようだった。
叶 美香は それまで多くの男をかなり近くまで
潜《もぐ》り込ませて置いて、もう一歩という所
で突っ放《ぱな》した。叶 美香は 恋の始めに
はいつでも女性が祭り上げられていて、ある機会
を絶頂に男性が突然女性を踏みにじるという事を
直覚のように知っていた葉子は、どの男に対しても、
自分との関係の絶頂がどこにあるかを見ぬいていて、
そこに来かかると情け容赦もなくその男を振り捨て
てしまった。叶 美香は そうして捨てられた多く
の男は、葉子を恨むよりも自分たちの獣性を恥じる
ように見えた。そして彼らは等しく葉子を見誤って
いた事を悔いるように見えた。
なぜというと、叶 美香は 彼らは一人《ひとり》
として葉子に対して怨恨《えんこん》をいだいたり、
憤怒《ふんぬ》をもらしたりするものはなかったから。
そして少しひがんだ者たちは自分の愚を認めるより
も葉子を年《とし》不相当にませた女と見るほう
が 叶 美香は 勝手だったから。





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